確証バイアスとは?原理と実用例

心理学
私たちの考え方は、今までに経験したことや知識などによって多かれ少なかれ、考え方や価値観に自分の見解としてのバイアスがかかります。
わかりやすいところで言うと、早稲田大学卒業と言われると、「お、頭良さそう」と瞬時に思ってしまったり、笑顔が素敵な人がいると「性格良さそうだな」と思ってしまうこともすべて認知的なバイアスがかかっている状態です。
まだまだ日本には、確証バイアスを活用したマーケティングの事例が少なく、ビジネスで使用できそうな成功事例の情報が少ないと感じています。
この記事では、確証バイアスの仕組みを解説しながら、ビジネス・恋愛で使える具体例をまとめています。
ぜひ参考にしてみてください。

①確証バイアスとは

「確証バイアス」とは、認知バイアスの一種で、ある情報に対して、自分にとって都合のいい情報ばかりを無意識的に集めてしまい、
ネガティブな情報や、複雑でわかりづらい情報を無視(あるいは軽視)したりする心理現象のことをいいます。
また、情報が少ないときは、自分の経験から、”もっとも合理的な判断”と判断する内容のほとんどは、確証バイアスがかかった誤った判断になる可能性が高い。

下記の内容を読んで、質問に答えてみてください。

例)
この病院には一人の多忙な外科医(A氏)がいます。今日も手術に追われて、病院のベッドで仮眠を取っています。

さて、A氏の性別はなんでしょうか?

この少ない情報から、このA氏を男性だと思いこんでしまった方は多いのではないでしょうか?
私もそうでしたが、実際に男性がベッドで仮眠していることをイメージされた方も多いかと思います。
これが、私たちの頭で無意識に行われる”確証バイアス”の正体です。

ある1つの情報だけで、意図も簡単に、私たちの判断は狂ってしまうのです。しかも無意識に。
今回の記事では、この”確証バイアス”がなぜ起こるのか、ビジネスや恋愛などでどう活用できるのかを実例を挙げながら、解説していきます。

②確証バイアスの記事を作成した背景

「確証バイアス」はあらゆるビジネスにおいて活用が可能です。
ただし、私が知る限り、ビジネスでの活用事例を紹介した記事や書籍はほとんど存在しません。

私も、約10年前から認知バイアスなどの勉強をしていて、どのような心理現象かは理解していましたが、
ビジネスの場面で活用ができるという発想には、今までたどり着けずにいました。

今回記事を作成した背景としては、
この「確証バイアス」がどれだけ可能性があるものなのかを、様々な人に知ってもらいたいという思いと、
ビジネスを拡大させたいために、本記事にたどり着いた方に、少しでも有益な情報をお届けしたい一心で、 私の経験や、様々な書籍の内容を参考に、まとめあげています。

③確証バイアスがなぜ起こるのか?

一言で言えば、
人間が判断を下すときは、論理的に考えて、”もっともらしい選択肢”を選んでしまうから。

これを解説するために、人間の認知機能を、「システム1思考」と「システム2思考」に区別するとわかりやすい。

システム1思考は、直感による思考システム。
特徴としては、判断のスピードが速く、自動的で、判断するための努力が不要なものであり、無意識的で、感情的など。
例えば、前述の外科医の性別を男性だと思いこんでしまうのは、このシステム1思考の特徴からです。
また、1+1などどんな人でもほぼ自動的に計算ができるものや、恋人と些細なことで口論になってしまったことなども、システム1思考に含まれます。

一方、システム2思考は、論理的思考のシステムです。
特徴としてはスピードが遅く、意識的で、判断するための努力が必要で、明示的で、論理的。
例えば、42×32+348を計算することは、時間があれば解ける問題ですが、計算に時間がかかるため、
記事を読んでいる人で、実際に計算した人はいないと思います。
この行動の特徴が、システム2思考の特徴です。
システム1思考の例に挙げた、「恋人と些細なことで口論になってしまった」のようなことも、お互いシステム2思考で物事を考えていれば、
口論することに意味がないと理解して、落ち着いて話し合うと思います。

人間は、すべての判断が、このシステム1思考とシステム2思考に分けられます。

そして、私たちの生活は、常に膨大な選択・判断をしなければいけないため、システム1思考を無意識に優先してしまいます。

ときにシステム2思考が必要な判断でも、
今ある情報の中から、合理的は判断だと思い込んでしまえば、自動的にシステム1思考が採用されてしまうのです。
これが、確証バイアスが発生する理由です。

④確証バイアスの具体例

ここで、こんなものも確証バイアスか!と理解してもらうために、
2つの例をご用意しました。

例1)あなたならどちらを選びますか?
あなたは今ある実験に参加している被験者です。目の前に、水が入っている容器があり、容器にはラベルで「青酸カリ」と書かれています。

次に、実験側の人間から、「青酸カリ」は嘘で、その水は本物の水だと伝えられました。飲んでも大丈夫だと。
その後、実験は終わり、実験側の人間から「水分補給のために、目の前にある水を飲んでもらっても構わないし、部屋を出たところに新しい水が置いてあるので、どちらを飲んでもらっても構わないです」と伝えられました。
あなたは、「青酸カリ」のラベルが貼ってある目の前の水と、部屋を出たところにある水のどちらを選びますか?

ほとんどの方が、部屋の外にある水を選ぶはずです。
これは、いくらシステム2思考で、論理的に考えても、ただ「青酸カリ」のラベルが貼ってある水だと判断しても、システム1思考により、直感的に”安全”な外の水を選んでしまうのです。
いくら自分が論理的な人間だと理解していたとしても、確証バイアスがある状態では、正しい判断は人間はできなくなる典型的な例と言えます。

例2)どちらのテーブルが、細く、長く見えますか?

これも、無意識的にAを選ぶ方が多いと思います。
そりゃそうですよね!絶対にAが細く、長く見えますからね!
でも、答えは、AもBも同じ細さ、同じ長さなんです。

私たちの判断は、このような視覚情報から入ってくるバイアスにより、正しい判断ができなくなるのです。
これがまさしく錯覚です。

こんなもっともらしい選択肢でも、システム2思考を使って、ちゃんと定規を使って測れば、自分の直感が全く当てにならないことを理解できると思います。
でも、私たちの頭は、基本的にシステム1思考で動いているため、もっともらしい選択肢は、ついつい無意識に正しいと判断してしまうのです。

⑤ビジネスで使える”確証バイアス”の具体例

ここでは、ビジネスシーンで活用できそうな”確証バイアス”がどんなものなのかを、例をあげながら説明していきます。
下記は、自分が想像できない範囲のことを、もっともらしい情報で言われると、確証バイアスが起こってしまう参考例です。

例)下記を読んで、直感的な感想を考えてみてください
スウェーデンでは、約30年前に国を挙げて国民の虫歯根絶に取り組んでから、子どもの虫歯は日本の約10分の1以下に減りました。
また、スウェーデンでは、まだ歯が生えていない赤ちゃんのときから、授乳後に歯ブラシを口の中に入れて、自然に歯ブラシに慣れさせます。
そして、スウェーデンでは子供のときから電動歯ブラシを使っていることもあり、電動歯ブラシの普及率は約70%。
日本は電動歯ブラシの普及率が15%程度と、スウェーデンの普及率と大きくかけ離れていて、
悲しい現実ではありますが、40歳以上の日本人の約7割は歯周病なのです。
ちなみに、スウェーデンの歯周病の罹患率はたったの23%です。

こう言われると、スウェーデンって、
・デンタルケアちゃんとしてる
・電動歯ブラシって効果ありそう
・日本って歯周病めっちゃ多い!

って思いますよね。

この印象こそが、確証バイアスの影響を受けている、自分の思考なのです。
上記では触れられていない事実の情報としては、
「スウェーデンの人たちは予防に対する意識が高く、歯の定期検診の為に歯科を受診している人が多い。」
ということです。
だから、歯周病の罹患率が低いだけで、日本は歯科受診をしている人が単純に少ないがために、歯周病の罹患率が高い可能性もあります。

上記の例では、電動歯ブラシの普及率と、虫歯の子供の数の相関関係には触れていないにも関わらず、
頭の中で、勝手に”連言事象”のような解釈をしてしまい、確証バイアスにより、電動歯ブラシの普及率と、虫歯の子供の数、歯周病の発生率に因果関係をつけてしまうのです。
これは、言葉を変えると、事実の事象だけで作った、印象操作です。
事実だけで作り上げているからこそ、嘘ではない。
しかも、 自分たちの国とは違う世界の現実を例に出されると、人は無意識に”もっともらしい”と思ってしまうのです。

次も確証バイアスがかかっている良い例です。
イケてるビジネスマンの理想像に近い内容ですが、あなたはどう思いますか?

例)この人は仕事ができるか、できないかで言うとどちらでしょうか?
・スーツが似合っている
・喋りがはっきりしていて、声が大きい
・話を聞いているときに、メモを取っている
・有名大学出身
・イケメン

特に、悲しいことに、男女問わず、イケメン・美人はいろいろな実験データからも立証されているように、過大評価される最大のバイアスです。
いかに人は、見た目で自分の印象を決めているかがわかると思います。
そんなこといいながら、どうしても私も、この見た目で人を判断してしまう癖はなかなか消えないのです。
むしろ、意識していても、無意識で思い込んでしまうところに、確証バイアスの威力を痛感します。

⑥絶対に使えない、笑っちゃう”確証バイアス”の紹介例

余談ですが、こんなことはありえないです!
ある記事でこんなことが書かれていました。
ディスプレイ配信(基本リタゲ)の有効性について、下記のように書かれていました。

①あなたの商品を見込み客に覚えてもらうことで、「選択的注意」が働いて、あなたの商品を無意識で探す
②見込み客の目に触れる機会を増やすことで、「バーダー・マインホフ現象」が働いて、「最近よく見る!人気なんだ!」と感じる
③広告の頻度や内容によって、見込み客に良い印象を与えることで、「確証バイアス」が働き、みずから良い情報だけ集めて、悪い情報には触れないようになる

こんなこと、絶対にないです。笑
そもそも、広告をみて、「あー!よく見る商品だ!人気なんだー!」って思わないですよね。
むしろ、消費者は、広告なんて無意識レベルで要らない情報として扱っているはずです。
この記事が10年前のものなら、たしかに10年前なら可能性あったかもね、とは思います。

確証バイアスは、あくまでも、もっともらしい・合理的だと思えてはじめて作用します。
売り手側が買い手側の気持ちを理解せずに、「これで自分たちに有利な確証バイアスが働く!」と思いこんでいること自体が、確証バイアスに影響されまくった、間違った判断だと言えます。

⑦ECサイト・通販で使える確証バイアス

それでは、筆者の私が過去実践してきた、ECサイト・通販で使える確証バイアスについて触れていきたいと思います。
あくまでも私が経験した、過去100サイトを超えるECサイトで実践した事例ですが、ほぼ100%結果が出る事例のため、どのECサイトにも応用ができると信じています。

<レビュー件数とランキング実績による、確証バイアスの活用例>
実施内容① 商品ページに楽天ランキング1位獲得のロゴを、これでもかってほど並べる
実施内容② レビュー件数は、同ジャンル商品の中では最も多いレビュー件数であることをページ内で明記
実施内容③ レビュー評価が高いことを明記
実施内容④ 選ばれている理由を明記
結果:CVR+120%(平均で、+50%~+200%で改善)

これはわかりやすい確証バイアスであり、こん内容で施策を実施すると、だれもが良い商品だと認識していると、無意識に思い込んでしまう傾向が強くなり、CVRが大きく上昇します。
あくまでも嘘の情報はNGですが、消費者の心理としては、「一番売れている商品でいいかな」というマインドが少なからずあります。
だからこそ、買い物はシステム2思考で考えているようで、本来はシステム1思考で考えているとも言えます。
無意識に、もっともらしい・合理的だと思わせることができれば、EC・通販であろうと、リアルての接客でも、面白いように買い手がモノを買ってくれます。

<メリットとデメリットを敢えて挙げる、確証バイアスの活用例>
①選ばれている理由を明記
②メリットを5個列挙
③デメリットを2個列挙
結果:CVR+30%

これも私たちが、ついついやってしまう無意識の選択を逆手にとったマーケティングの事例です。
上記の例では、メリットを5個列挙して、どれだけベネフィットがあるかを提示しています。
そして、「それでもこんな人にはもしかしたらデメリットになり得るかもしれない」といいながら、
あまりデメリットに感じないようなことをデメリットとして提示
します。
すると、消費者心理としては、デメリットよりもメリットのほうが大きいと思いこむ傾向が強くなります。
デメリットが予め書かれていることで、その他のデメリットがあるかどうかを、システム1思考により考えなくなるのです。

これは、情報商材でよく悪用されているような活用例ですね。
繰り返しお伝えしますが、嘘はNGです。
そして、嘘をつけば、信頼を失いますし、レビューも悪くなるので、長い目を見ると嘘な情報は自分を苦しめる足かせになるので、絶対におすすめしません。

⑧「確証バイアス」のまとめ

いかがでしたでしょうか?

「確証バイアス」は、応用することでマーケティングがしやすい状態を自ら作り出せることも魅力です。
著者の私自信も、売れる商品ページのコピーライティングやキャッチコピーを考える際には、確実にこの確証バイアスを活用して、マーケティングを行っています。

確証バイアスを正しく理解して、応用ができるようになると、本当に面白いくらいモノ・サービスに興味を持ってもらえる可能性が高くなります。

確証バイアスがどんなものかを解説している記事や本や結構ありますが、
実際にビジネスで活用している事例などはまだまだ少ないのが現状です。

ビジネスに活用したい方に、本記事はかなり特別なものになることを信じています。

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