【26】朝の通勤中にお喋りをする効能|影響力の武器(実践編)

朝の通勤中に、他の大多数の人間と同じく移動中の人付き合い(知らない人との会話など)を避ける傾向がある人であれば、しておいた方がいいかもしれない話が紹介されています。

他の人たちと接触を持つことの、注目すべき長所をはっきり示す実験結果がこちらです。

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通勤中に見知らぬ人と会話して、有益だと思うのか、時間の無駄だと思うのかを調べた実験
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実験の内容は、
ある「始発駅」で、一人でいる通勤客が対象とされ、比較的空いている時間帯で、隣に客がいない席を選べる状況下で、被験者が電車に乗っている間に見知らぬ乗客と会話を始めるというものでした。
見知らぬ人との会話では、相手について興味深い点を見つけること、相手に自分のことを話すことを指示されたグループと、
他の乗客とは話さずに、孤独を楽しむようにと指示されたグループに分けて、
電車の通勤時間が有意義であったかどうかをアンケートで答えてもらうという内容です。

実験の結果は、
見知らぬ乗客との会話を指示されたグループのほうが、有益だと感じた人がずっと多かったそうです。

そしておもしろいことに、見知らぬ乗客との会話を指示されたグループの人々は、会話をする前の予想として「自分はきっと不愉快な経験をすることになる」と予想していた、ということです。

そして、実験参加者のうち、知らない人との会話をした人は、すべての人間で通勤時間が台無しになったと報告した人が一人もいなかったというのも面白い結果でした。

本書では、実験内容が明確に書かれていないので、憶測になりますが、
おそらく、実験参加者というのは、話しかけられる側も入っているということです。

話しかける側、話しかけられる側両者ともに、通勤時間が有益な時間だったと感じた、ということが研究でわかったと述べられています。

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会話を始めることが、企業としては非常に重要なアクションである
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上記の内容から、
本書ではこのような提案がされています。

今回は電車の乗客というシチュエーションであったが、
これが、会議・商談・展示会といった、より伝統的な人脈作りの場でも、やはり、これと同じ戦略を採用すべき、だということです。

すなわち、見知らぬ人間とどんどんと会話をすべきだとということが書かれています。
むしろ、スタッフが、”相手に嫌な顔をされることを恐れて、客から話しかけられるのを待っている”状態であれば、企業はかなりの金額を失うということです。

大事なことは、会話を初めてしばらくの間は、集中して相手を知るように心がけることです。

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なぜ見知らぬ人との会話で、有益な時間だと思うのか?
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他の記事でもまとめていますが、
人は、認知的不協和(今回でいうと、知らない人と話して気まずいが、会話しないといけない状況)に陥った中で、
会話をしていると、自分が会話をしている理由を”自らが作り出す”心理状態になり、「良い人そう」とか「会話が楽しい」とか「相手が心をひらいてくれて嬉しい」などの感情が生まれることで、見知らぬ人との会話が有益な時間だと感じた、というのが正しい解釈だと思います。

人は、自分の取った行動に必ず一貫した信念があると、思ってしまう生き物です。
私たちは、自分を合理的な人間だと、無意識に認識しているのです。

だからこそ、認知的不協和を状況から、一貫性の法則を巧みに利用することで、人との距離も縮めることが可能になるのです。

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